[NPO法人RayV調べ]当事者による障害者雇用2022年4月アンケート結果
第一期「精神障害者当事者から見た障害者雇用調査」結果
当事者、賃金に大きな不安「障害年金なければ生活できず」 配慮面において雇用側と労働者側で大きなすれ違い
NPO法人 新・障害者支援機構RayV
2022年5月20日
NPO法人RayV (新・障害者支援機構RayV 東京都江戸川区、代表理事:下斗米啓)は、障害者雇用の経験者、当事者、就労移行支援関係者およそ300人を対象にインターネット「第一期 精神障害者当事者から見た雇用・就労移行支援についての障害者雇用調査」を実施。結果として、当事者は賃金に大きな不安を抱えていること、雇用主と当事者の「合理的配慮」が一致していないことが判明しました。
2.就労移行支援について利用は前向きに考える当事者が多い。生活リズムの立て直しが大きなメリット
3.障害者雇用制度の利用を必ずしも望まない(クローズ)当事者も少なくない。
4.つまり障害者雇用における合理的配慮を受けるより、受けられなくとも「障害者であることを隠した方がまし」と考えている人が相当数おり、ここに現行の障害者雇用の問題点があると考えられる。決して無視してよいことではない。
調査結果について
2022年4月〜5月にかけて障害者雇用についてのアンケートを行いました。
主に障害者雇用に関心を持っていたり、何らかのかたちで携わっている人、応募、就労経験者の方々から回答をいただくことができました。参加いただいた方々、Twitterでリツイートいただいたり、自ら告知してくださった方々に感謝いたします。ありがとうございます。
アンケートの内容は障害者雇用・障害者就労移行支援についてのイメージ、利用しての意見が中心です。
回答者からは障害者雇用を経験して、不満だけでなく、メリットも回答としていただけました。
特に、問8の障害者雇用経験者に対しての問では、「賃金」「嫌な思いの有無」「合理的配慮の評価」についての意見を募集しましたが、就労中賃金について満足していたという回答は0%でした。「なぜ賃金について満足できなかったのか」といえば、現在の障害者雇用でいえば「障害者なのだから」「障害者雇用だから仕方がない」と当然に考えられます。「障害者には(切り出した)仕事を与えているから」「責任のある仕事は任せることができないから」といったことがその理由として考えられるでしょう。これが何を示しているのか、仕方がないことなのか、改善する必要があるのか、ご一考いただければと思います。
RayVがNPO法人として発足して半年ほどしか経っておらず、まだ認知度において十分でないにも関わらず、特に自由回答の項目では長文、詳細に回答してくださる方もいらっしゃいました。声を挙げる機会や場を求めている人が少なくないという手応えを感じます。
この結果を次回以降の調査項目、内容の参考にしていきたいと思います。
調査結果詳細。PDF、パワーポイントファイルをご希望により提供いたします。ご希望の方はお問い合わせください。